ウラジミール君のこと2013/06/07

ウラジミール君
 今朝は快晴である。チタに早く着く用事(後で述べる)があるため7時に出発した。
50kmほど走ると後ろにバイクがついてくる。
私をビデオ撮影しているようだ。このバイクは覚えがある。昨夜相部屋になったウラジミール君のバイクである。

昨夜12時ころ寝ようとするとき、宿のおやじがウラジミール君を連れてきた。私は、てっきり挨拶に来ただけと思っていたが、様子が変だ。おやじは私と相部屋にするため連れてきたのである。

宿賃が安いわけだ。ウラジミール君はロシア語しか話さない。地図を見せて説明してくれた。彼はボルガ川の側の都市に住んでいて、スズキの大型バイクでウラジオから船に乗りカムチャッカ半島を縦断して、今家に帰る途中らしい。

服装も頭から足まで寸分の隙のない本当のバイク乗りである。
私の装備は彼から見れば赤ん坊みたいなものであろう。

彼は今朝私より早く6時に出たので、遠くに行っていると思っていたら、私の後にいたわけだ。
おそらく、どこかで朝飯とガソリンをいれていたのであろう。

シベリアではガソリンと飯は手に入るときに手当しないといけない。、先にあるだろうと考えないことが肝要である。ホテルもそうである。

彼はビデオを撮り終わると、ハンドルを両手とも離し、立ち上がると私に直立姿勢で敬礼をし終わると猛スピードで平原のかなたに消えていった。
7日で家に着くと言っていたので、本日も1000km(東京、下関間)を走るつもりだろう。

本日走行したところは広大な草原地帯である。いわゆるステップ地帯になるのであろう。朝飯を食べた食堂の夫婦はアジア系であった。おそらくモンゴル系であろう。この地区はモンゴルから続く草原地帯になるのだろうか?

本日チタに早く着きたかったのは、走行距離が東京から3300kmとなり、オイルの交換の必要があったためである。

日本と違いガソリンスタンドはガソリンを売るだけである。
整備工場を今までも探してみたが、見つけられなかった。

チタについてホテル従業員に相談したところ、車で整備工場を探してくれた。なかなか見つからなかったがついに見つけた。

一時間も私に付き合ってくれた。
ロシアの人は親切である。困っていると必ず助けてくれる。

オイルを交換して帰って来て、洗濯をしてビールを飲んだ。
うまかった。

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